木馬新聞39号

内容

歯と口の衛生週間が終わって。

 私は狭山市立中央中学校の学校歯科医をやっています。普通だと、1年に1回この時期に歯科検診をやって終わりなのです。でも、なにか中央中の生徒のために役に立ちたいと思い、5年前より毎年3回登校?しています。

 1回は歯科検診です。

 それが終わって間もなく中学1年生を対象に歯についての講演をします。歯の大切さ、歯周病について、むし歯と全身疾患について、あまり難しくならないような内容で話をします。

 そして、特に歯ブラシが上手でなく、直接話をした方がいいと思う子については放課後に時間を取ってどこの汚れが落ちていなくて、どうすれば汚れが落ちるかについて指導します。

 5年連続でやっていますので、今いる中央中の生徒は1度は私の話を聞いているのです。特に講演については一番力を注いでいます。楽しいのは、1週間後くらいに生徒たちの講演に対する感想文を持ってきてくれることです。これが、私にとっては大変励みになります。感謝の言葉もありがたいのですが、その子にとって私の話した内容のどこに一番興味を持ったかがわかるからです。どこに興味を持ってもいいんです。

 私は、45分の時間を講演にもらっていますが、あまり長すぎても集中できないのはわかっていますから、30分未満で抑えるようにしています。しかも、時々簡単な質問をして答えてもらうようにしています。どんな答えにも不正解はありません。

 感想文の中に質問に対する答えで、私から褒められたことを喜んで書いてくれた生徒がいました。いくつになっても、褒められればうれしいものです。

 私は、幼稚園時代すごく引っ込み思案でした。幼稚園に入る前は自宅の庭が広かったおかげで、年上の友達も、年下の友達も遊びに来てくれたのです。ところが幼稚園に入るとそうはいかなかったのです。毎朝、幼稚園に行くのは嫌で仕方なかったのですが、幼稚園は家から50m先にあり、毎朝おばあちゃんが送るんです。2年間はすごく嫌々過ごしました。

 小学校に入った時、今までのように過ごしたら大変だ、自分を変えなくてはと子供ながらに感じました。担任の先生は藤井光雄先生。すごく優しい先生でした。小学校は朝からお昼過ぎまでずっと藤井先生といっしょです。先生はいつも生徒に質問しては答えさせるのです。毎回の授業でひとり1回は答えていたような気がします。先生は、生徒のどんな回答についても「いいところに、気がついた。いいところに気がついた」とその回答を否定しないんです。

 そのうち、生徒は先生に褒められたくて、率先して手を上げるようになったんです。三鷹三小の1年3組、2年3組の2年間は私をいい意味で変えてくれました。私も去年還暦になったので、藤井先生も80歳は過ぎていると思うのですが、あの時のお礼を言いたいんです。

 今年は、講演の中で、私の失敗談を話しました。それは、私の父についてです。8年前に93歳で亡くなったのですが、死因は誤嚥性肺炎でした。多分、口の汚れが原因だったのではないかと思うのです。

 亡くなる1年くらい前から、父の口臭が気になっていたのです。全部自分の歯で、いつも歯ブラシはよくやっていたのですが、後から考えると自分では十分に歯ブラシはできていなかったと思うのです。私はちゃんとやるようにと注意はしましたが、それだけだったのです。

 中央中の生徒には、『小さい頃、お父さん、お母さんに膝枕してもらいながら仕上げみがきをしてもらっただろ、お父さん、お母さんが年を取って歯ブラシがうまくできなくなったら、代わりに仕上げ磨きをやってやるんだぞ。』と話しました。

 この話は、多くの生徒に響いたようで、感想文の中にも、将来歯ブラシをしてあげて親孝行をすると書いてくれました。生徒の何人かのお父さん、お母さんは老後は安心ですね。

 この間、人生100歳時代になり、長生きはいいことだけれど年金だけでは生活費が足りなくて貯金が2千万円は必要とあり、驚きましたね。多くの方がそんなにないよと思いましたね。

 でも、お金って使うと減るんですよ。当然たくさん使う人は貯金はできません。健康であればよけいな出費はなくなります。歯を健康に保つことが幸せであり、貯金もできるんですよ。

 歯ブラシ1本から、健康とお金を作ることができるんです。

院長 髙安洋

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