木馬新聞35号

内容

神経ってなんだろう?

むし歯が深くなり患者さん自身に激痛が走った時、歯医者に「むし歯が神経までいってますね」
なんて言われたことはありませんか?

あるいは、「歯が死んでますね」こう言われた方もいると思います。

歯を分類するにあたり「生活歯」「失活歯」という分け方があります。「せいかつし」「しっかつし」と
読みます。

これは神経が生きているか、死んでいるかで分類するのです。
この言い方も、自分で書いていてちょっとわかりにくいかなと思っています。

生活歯か失活歯かを分類する方法として風をかけて感じるか、水をかけて感じるか?
感じれば生活歯、生きているということになります。

患者さんの反応がはっきりしない時には、人工的に氷くらい冷たい物を付けてみたり、電気を通電させて
反応を見ます。

よく「あんまりわかりません」と答える方がいますが、その場合は「感じてる」ということになります。
再度「少しはわかるということですね」なんて言います。

以前に神経を抜く治療をした場合、患者さんはその歯は痛くならないと思っている方がいますが、
そうではありません。神経を抜いた歯も痛くなります。
正確には歯自体ではなく歯肉や根の周りが痛むのです。
でも患者さんとしては「この歯が痛い」と表現します。

なぜ歯が生きているか死んでいるかを知る必要があるかというと、一つには治療上麻酔をするか、する必要がないかということです。
患者さんの中には歯を削る時は必ず麻酔を必要としていると思っている方も多いのですが、失活歯を削る際には
麻酔は必要ないのです。

神経を抜くと言うのは、歯の根の先で神経を切ることを言います。実は神経って脳まで繋がっているので、
脳の近くまで歯医者が追っていくことはありません。

実は、神経と共に血管も根の先で切断しています。選択的に血管は残して神経だけ切断するなんてのは
不可能なんです。

神経は脳まで、血管は心臓を出発点と考えれば歯、1本、1本にも同じ血液が流れているのです。
ですから神経を抜くとどうなるか?という質問があれば、「花に例えると生け花とドライフラワーの差がある」
と答えています。

まず、歯に弾力がなくなります。ひびが入りやすくなるので、割れたり、欠けたりしやすくなります。
ですから神経を抜いた歯は全体を被せる治療となることも多いですね。

神経を抜いた歯は抜歯へのカウントダウンが始まるのです。

神経を処置する治療を「根管治療」(こんかんちりょう)と言ったり「歯内治療」(しないちりょう)と言ったりします。

ここで歯の中の神経ってどうなっているかをお見せします。
複雑なことがわかると思います。
神経
しかしながら歯科医師のなかでも、こんなに複雑だとは思っていない方も多いと思います。
最近では顕微鏡治療と言って歯の中を大きく拡大したものを見ながら診療しているところもありますが、
この複雑さは抜歯したものを標本にしているからわかるのであって、診療しながら見ることはできません。

見ることができないということは、完璧な治療はできないということです。
ここにレントゲン像を示します。
また歯の断面のイラストも示します。
歯の断面
なんか標本とはだいぶ簡素な感じがするでしょう。
この太いところまではなんとかできますが実は、細かい枝分かれしたものがたくさんあるわけです。

私が歯科大生の頃、教授はよく言っていました「歯内療法はしない方がいい」。
わたしもその通りだと思います。

歯科大生時代に歯は再生しないから、感染したところは極力取るように、そして露髄(神経が出た)したら神経を抜くようにと。

わたしは今だから言えるのですが、やはり神経は抜くべきではないと思います。
歯は再生もすると思います。ただし神経があればです。

そもそも「神経」という文字を見てみましょう。「神」神様と「経」道です。
神様の道。人間がいじってはいけないような気がします。

ではどうしているのか、むし歯に感染したところはすごく柔らかくなっています。
そういう場所は触れても痛くないのです。
麻酔をしてしまったら、感染している場所も、感染していない場所も違いがわかりません。
みなさんが歯医者のドリルと言う道具で削ってしまうと必要のないところまで削る可能性が高いです。

ですから、わたしは麻酔はしないで感染して柔らかくなったところだけをそっと手用の道具(エキスカ)で落として、
特別なセメントでふたをして、歯の再生を期待します。

その方が、歯は長持ちすると思います。

すごく興味を持ったら質問に来てください。

院長 高安 洋

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