木馬新聞25号

内容

こないだ来院された患者さんは、ブラッシングの達人だった。

「すごく上手ですね。」非の打ち所がないくらいの完璧さだ。
最上級の褒め言葉を言った。

予定していた診療時間よりも早めに終わったので世間話をした。

患者さんとの話はとても参考になることが多い。

初診の時のブラッシングの状態はどうだったのか?
過去のカルテをめくったところ、平成20年が最初だった。

その間、削るような治療は一切していない。
定期的な検診とブラッシングのチェックのみをしていた。

現在でこそ、磨き残しは数%と非常に素晴らしい状態なのだが、
最初は30%とかなり磨き残しが多い状態だったのだ。
30%というのは磨き残しが全くない状態が0%としていて、数字が小さいほど
ブラッシングは上手ということになり、木馬歯科では目標値を10%未満としています。

それが短期間でかなりのレベルまで上達しているので、
何が彼女をそうさせたのかを知りたかったのだ。

「何か、ブラッシングを一生懸命にやろうとしたきっかけがあったの?」とわたし。

「最初の、ブラッシング指導の時に、このままでは歯周病に罹り、歯が抜ける可能性が
高い、歯が抜けるということは寝たきりになる可能性が高いと先生に言われました」

確かに、わたしはなぜブラッシングをちゃんとマスターしなくてはいけないかを、
そういう表現で言うことがある。

これは、なにも大げさに言っているわけではなく、例えば野生の動物なら、
自身の力で、餌を捕ることができなくなった時が寿命となるわけです。

同じ生物なら、人間も食事が取れなくなった時は寿命と言ってもいいかもしれない。
しかしながら、歯を失ったとしても入れ歯や差し歯で補うことは出来る。

どんなに完璧な歯科治療でも、自分の歯以上の性能はありえないのです。
入れ歯になった人のほとんどが、歯を大切にしておけばよかったと後悔しています。

また、動物と違うのは、人間は料理をすることができます。
硬いものを軟らかく調理して食べることも可能なのです。

それでもやはり、自分の歯が大切であることは、おわかりいただけたでしょうか?

歯が抜けるのは老化現象ではないのです。
多くは歯周病で抜けるのです。

歯周病は予防することも治療することも可能です。
でも、患者さんの協力が必要です。

医患共同でなければ無理なのです。
患者さんには今までの人生や考え方があり、
ブラッシングを重要と考えていない方を変えさせるのは中々難しいのです。

今回のブラッシングの達人は
「このままだと、寝たきりになる可能性がある」という言霊が
魂に響いて成功しました。

わたしはいつも、患者さんを前にして、この方はどういう言葉をかければ
行動が変わるかを考えています。

わたしは、あなたの考えを変えることはできるでしょうか?

院長 高安洋

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