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患者の訴えをよく聞く

[2014.03.17]

口臭治療を希望する患者は大きく分けると自臭症と他臭症に分けられる。

他臭症は周りに口臭がわかるタイプで自臭症は周りにはわからないけど自分ではわかるタイプである。

やっかいなのは自臭症である。

わたしの診療室に来る9割は自臭症である。しかもあっちこっちを訪ねては相手にされないことが多い。

口臭外来の看板を出している大学病院でも理解されないことが多い。

なぜなら、高価な口臭測定器でさえも反応しないからだ。

口臭測定器に反応しないと担当医はないと判断する。

口臭測定器では口臭は測定できないのだ。

「えー」っと思った方は正しい。

しかしながら現実はそうなのだ。

口臭測定器は口臭の原因となるガスを測定しているにすぎない。

しかも原因となるガスの種類は2万種類と言われている。全てのガスを測定するのは不可能だ。

口臭で悩む患者さんは必死なのだ。口臭を主訴としてやっとの思いで来院しても「気にしすぎ」「神経質」だなどと担当医に言われてしまうとそれ以上の発展はない。

患者さんが「でも」とでも言えば、場合によっては心療内科に紹介状を書かれたりする。

データーを見るのでなく医師または歯科医師は五感をフルに活用しなくてはいけない。

口臭なので、鼻を使わないといけない。当たり前なのだが使わないことも多いのだ。

現実、わたしが患者の口にかなりの距離で近づくと患者は引く、そして鼻を口の中に入れて嗅ぐとびっくりする。

しかしながらどこへ行っても口臭の悩みを理解してくれなかった患者がこうやって嗅いで口臭を理解してあげるとたいへん喜ぶのである。

もちろん、あれば「ある」なければ「ない」と真実を言う。

患者さんは場合によっては口の不快感やのどの不快感を口臭として訴えることもあるのだ。

患者さんはうそは言わない。担当医が理解できないだけなのだ。

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